NO12 ブラインド・ブレイク

お勧めCD The Best Of Blind Blake
IMPRESSION 戦前のブルースマンはみんなギターの演奏がうまいが、その頂点に立つのがこの人。

彼のギターはピアノをギターに置き換えた奏法で、ピアノの左手を親指で、右手のメロディーを残りの指で弾いている。
コードストロークやスリーフィンガーなどから入っていくことが多いギターでは、ベースとメロディーを分けて、同時に弾くというのは単純なリズムであってもなかなか難しいものである。

それを彼は自由自在に高速で正確にベースを刻んでいる。彼のように弾ける者は今でもそうはいまい。しかも彼はそれを歌いながらこなしている!

彼は名前の示す通り盲目であったが、優秀なピアニストやギタリストの演奏を聴き、トレーニングを積んだ。いわゆる耳コピというやつである。時代からいってほとんど独学であったはずだ。また、物事の内面の美しさを見ることができ、ハーモニーの中に生かすことができたという。

彼の音楽を聴いていると目が見えないなどという、少なくとも私には、悲壮感は感じることができない。むしろ牧歌的にさえ聴こえる。
歌詞カードがついていないので歌詞の内容が分からないが、ブルースというからには憂鬱な内容なのかもしれないが、彼の歌声を聞いていると不思議にのどかな風景が目に浮かぶ。
生まれた日や死んだなどもはっきり分かっていなくて、神秘的な部分も持ち合わせていたりするが、彼の曲を聴く限り、楽天的というかのんきさというか、とにかく暖かく包まれるような気がするのだ^^)。

戦前のブルースマンたちはブームが起こるたび音源が発見されたりして脚光を浴びるが、彼らの多くは普遍性のあるテクニックと音楽性を持ち合わせたミュージシャンである。その最高峰を是非多くの人に聴いてもらいたい。

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