NO35 アール・クルー

お勧めCD Naked Guitar
IMPRESSION 昔、深夜ラジオのコーナー間で流れていた曲が彼の曲であることを知って彼のアルバムを集めていた時期があった。当時はアコギを使ったインストなんていうものはとても珍しかったし、その頃イージーリスニングなんて言葉も流行っていたので、そういう系統なのかなと思っていた。テレビなんかでもよく使われてたし。
その後ジャズ色を強めて行ったようだが、私の中ではずっと当時のままで、クロスオーバー的なイメージのままだった。

最近になってまた彼の作品を手に取るようになって聴いてみると、昔のイメージとは違った感じになっていてちょっと驚かされた。
また、随分前から活躍しているのでかなりの大御所だと思っていたのだが、’54年生まれと知ってまたびっくり。まだ全然若かった。むしろ今が一番油の乗っているくらいの年齢だった。
しかしCDショップでも並んでいるのは昔の作品やベスト盤ばかりなのは解せない。
まあこれは単なる私の勉強不足だが、そういうこともあって、彼はガットギターの名手ではあるものの、ギタリストとしての印象は強くなかった。

私がギターを弾くようになって彼の「Dance with me」をコピーしたのだが、聴いているよりずっと難しいことをやっており、作曲・編曲だけでなくギタリストとしての力量も私が思っていた以上に卓越していたことを知った次第。(失礼!)

お勧めCDでは彼の初期の作品にははずれがないので、いずれかを押したいところだが、あえて現地点で最新作と思われる表題作にしてみた。
その名も「Naked Guitar」。完全にガットギター一本だけで作られた作品である。

彼のようなベテランになると音数も少なく、しっとりと聴かせるというものになりがちだが、かなりテクニカルな作品でもある。ジョー・パスがガットを持って指弾きすればこうなりそうだなというイメージを持ってしまった。

ジャズ色が強く、ジャズやギター好き以外にはやや難解に感じる方もいそうだが、アルバムの最後を飾る「MOON RIVER」と唯一自作曲「ANGELINA」という二曲では昔のイメージそのままのアール・クルーが聴ける。

できうることならギターだけで初期のころの曲のセルフカバーなどを出してくれると嬉しいなぁ。
(05.12.15)

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