NO92 メアリー・フラワー
CD | Ragtime Gal |
IMPRESSION | 全米のギターコンクールの上位入賞者の常連にしてブルースシンガー。 年齢は不詳ながら写真を見る限り若くはなさそうだ。 この人のラグタイムブルースはフィンガーピッキングもボーカルも極上。 ボーカルの方はいささかの力みもなく、とても聴きごこちがいい。 だいたい欧米のシンガーはジャンルにかかわらず、ささやくように歌っていたかと思えば、サビになると急に全力で朗々と歌い上げるようなジェットコースターのような歌い方をする人が多くて、私などちょっと疲れてしまうなあと感じることが多い。(最近では日本人だってそうだが) その点彼女は嫌みのない、テクニック過多でない歌い方に好感を持ってしまう。女性版ジョン・ミラーとでも言おうか。 ギターの方もボーカルと同じで余分な力が入っておらず、軽快そのもので小気味いい。ラグタイムにありがちな強引にギターにアレンジした感もなく、気がつくと体でリズムをとってしまっているような心地よさがある。 サムピックとフィンガーピックを使用しているようだが、ネットでの映像を見るとわりと無造作に手首を上下させて弦に叩きつけて弾いているようにも見えるが、見ている以上に難しいのではなかろうか。 上記の作品ではギターだけでなく、ラップスティールやバンジョーも使っているが、ハワイアンのような作品もあたりして、かなりリラックス度の高い作品になっている。 多くがボーカル作品だが、不思議にもっとインストをという気にならない。 この作品の最後を飾る「Dink's Song」を聴いていると、いい映画を見た後のエンドロールを聴きながら余韻に浸っているような気分になる。 インストのほうも「Ragtime Gal」のように聴き応えのあるものもあり、掛け値なしの好盤だと自信を持って勧められる作品だ。 (10.8.21) |
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