NO41  城 直樹 「MATADOR」

城直樹のことを知ったのは私がギターをはじめて間もない時でした。
店頭で偶然見つけた紙ジャケのアルバムを手にとり、帰り道コーヒーショップで聴いた時の衝撃は今でも忘れていません。

そのアルバムの中で一番気に入っていて、いつか弾いてみたいとおもいつつ、その時はとても自分が弾けるような代物ではないなと思っていましたが、以来4年も経っているのでもうそろそろ挑戦してもいいかなと思い、アルバムに付属されていたタブ譜を引っ張り出してみたわけです。

その4年間の間、城さんはカナダやオーストラリア、中国や台湾でのライブやミニアルバムとフルアルバムを1枚づつリリースしたりと相変らず精力的です。
今年はフルアルバム(「CONNECTED」)もリリースしていますが、これがまた素晴らしい。

よく1枚目の作品はいいんだけど2枚目以降が・・・。というアーティストを多く見かけるのですが、彼の場合はよりテクニカルでより深く、明らかに進化の後が見られます。
私がこの曲の練習に四苦八苦している間、彼は遥か遠くに行っていたのです。
例えば、「MATADOR」同様、彼の代表曲になるであろう、「Flare」です。この曲の息の長いエンディングは聴いているこちらの息が苦しくなってしまいそうなまでの凄まじさ。

その他の曲もとてもよく出来ていて、テクニカルではあるが、テクニックだけを前面に出しているわけではない、エンタテイメントとしての作品のクオリティの高さは、間違いなくこの分野で日本いや世界屈指と言えるのではないかなと思っています。
いわゆる叩き系と呼ばれる人たちの作品は、いい曲を並べても何度か聴いているとちょっと疲れたりするものが多かったりしますが、この作品はまったくそういったところがなく、ギターなんかに興味がなくても楽しめる作品でもあると思います。

ついでながら、この作品はアコギ界のジミヘンことAKI氏のレーベルからのリリースで、AKI氏がプロデューサーとして名を連ねています。彼の影響かどうかは定かではありませんが、音作りは押尾コータロー的なものに仕上がっています。これにより聴き易さが増していると思います。
今回も紙ジャケでタブ譜も付属されていて、至れり尽せりです。

さて、この曲についてですが、思っていたほどは音を取って暗譜までの時間はかからなかったのですが、タッピングの箇所はやっぱり慣れないとなかなか難しいです。
この曲ばかり相当な時間まとめて練習するか、日常的にタッピングを使用している曲を練習していないとなかなかうまく弾けるようにはなりません。なんかの拍子で弾けるような時もあるかもしれませんが、いつでも確実に引けるようにするためには、ちょっとやそっとではいかないと思います。

ストローク中心で左手も上から押さえたりしなければいけないので、というかほとんど左手は上から押弦だし、チューニングは変則過ぎてどうやって合せていいか分からないし、慣れるまでに結構時間がかかりました。タッピングは今の城さんの曲などに比べれば、単純な方になるのでしょうが、それでも私にはかなり難易度が高くて、なかなか弾けるようにはなりません。

ただ、練習自体はかなり楽しくて、私自身も夢中になってしまいましたが、特に左手は腱鞘炎になりそうなほどで、腕が馴染むまで毎日少しずつ練習するのがいいのかなと思います。

こんな曲がスタンディングでがんがん弾ければ相当楽しいんじゃないかなと思いますが(弾けなくてもそれなりに楽しいのですから)、やはりまだ私には遠いなというところです。
とりあえず私としては4年越しで弾きたい曲にチャレンジできたということに満足しているという段階です。
(08.11.23)

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