NO65 小川 倫生
CD | ナイトジャズミン |
IMPRESSION | ’74年生まれ。生まれ故郷である栃木を中心に活動しているソロギタリスト。 彼は私がこのところ最も注目している日本人アーティストの一人である。 素晴らしいテクニックの持ち主であると同時に、日本人離れしたスケールの大きい曲作り、それでいて美しいリリカルなメロディーを作れるのが強みである。 初めて聴いた方なら、これは欧米系のアーティストの作品ではないかと見まごうような作品が多く、曲作りやアレンジのみならず、その録音もこだわりぬいた、徹底して作りこまれたものである。 また、5歳にピアノを習い始め、ギターを14歳になって弾き始めたということであるが、作曲はピアノを弾きながら行うということも多いという。 そのため、アレンジによってはややギターには無理があるかな、つまり難易度が高そうなアレンジになっているものがあるのだ。 そういった彼の才と特徴がいかんなく発揮されているのが表題作。 宇宙をモチーフに構成された作品群は、かのCarolanのアレンジもあったりするが、とても統一感があって、映像が浮かんでくるような曲ばかりで、幻想的かつ壮大である。 作品全体が一つの曲のようであり、中でも最後を飾る09は8分弱にも及ぶ大作である。 彼のような人には是非、映画音楽を担当したり、ドキュメンタリー番組の音楽なんかに採用されればいいのにと思わずにはいられない。 テクニック的には正統派のフィンガーピッキングだけでなくヘッジス奏法もしっかり盛り込まれていて、かなりテクニカルである。 このあたりの年代のギタリストになるとフォークをルーツとしている人は少ないせいか、奏法的には多彩で個性も強い。このようなためらいのなさは私は好ましく感じている。 さて、今現在彼の活動範囲は地元と関東圏を出ることは少ないようであるが、是非今後はもう少し足を伸ばしてもらいたいところである。ライブ会場の最前列にならんで見てみたいと思わせるギタリストの一人だ。 (07.07.01) |
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