NO66 ピート・ハットリンガー

CD The Santa Rita Connection
IMPRESSION 全米フィンガーピッキングコンテスト優勝者で、なんとかのジョンデンバーのバックギタリストもつとめていたという輝かしい経歴の持ち主。

色々なスタイルでの演奏が求められるセッションギタリストとしてのキャリアも長く、それだけに、フィンガーピッキングだけでなくフラットピックを使ってのプレイも超絶とのこと。

フィンガーピッキングのほうはもうこれは凄いの一言。ベースとコードワーク、メロディを同時にこなすスタイルが凄すぎる!
ポリリズムといえば、ジャズギタリストの大御所マーティン・テイラーの代名詞でもあるのだが、彼も決して引けをとらない。

数本のギターを弾いてるかのように、などと表現することも多いのだが、よく聴けばそれは一本のギターであることが分かったりするものだが、彼の場合はどんなに聴いても複数のギターで演奏しているかのように聴こえるのだ。

その代表的な曲が表題作の中に収められている「Superstition」。アレンジも心憎いばかりで、ベース音のリフから始まってメロディーをもう一本のギターで被せていくというように聴こえるようになっていて、よほど聴き込んでも知らなければ間違いなく二本のギターで演奏しているように聴こえる。

ベース音もメロディーも不自然に音が途切れることなく、音符どおり音を伸ばしているので、いったいどうやって弾いているのやら見当もつかない。
弾けないまでも、譜面でもあれば是非眺めてみたいものだ。

この曲以外でも例えば「I Got Rhythm」なんかも面白い。ガーシュインの名曲だが、この曲は多くのギタリストを触発してきており、凄まじいアレンジなどが多いのだが、彼のアレンジもオーソドックスながら聴き応えのある秀作に仕上がっている。

これらに見るように彼のアレンジ作品に特徴があり、選曲を含め練りに練られたというイメージを持ってしまう。表題作ではないがスティーリーダンの作品が取り上げられていたりと面白いことこの上ない。

オリジナル作品も素晴らしく、「kim's Intro」「Kim's Sherman's」は美しいアイリッシュチューン、敬愛するトミーエマニュエルからインスパイあされて作ったという「Tommy In The Morning」そして何と言っても「McGuire's Landing」。ちょっとウィルアッカーマンを彷彿させるこの曲はかなりテクニカルでもあるこの作品の最後から3曲目い配され、今までのテクニックがどうのとかを忘れさせてくれる素敵な作品。これがライブでの最後の曲で、残り2曲がアンコールのように感じさせてくれる。

テクニックも曲も十分楽しめる、お勧めの一作。
(07.08.19)

戻る












SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送