NO44 ピエール・ベンスーザン PIERRE・BENSUSAN

CD INTUITE
IMPRESSION ’57年生まれ。ギターファンには知らぬものがないであろう巨匠。17歳でデビューして以来、現在にいたるまでほぼ数年後とにコンスタントにアルバムを制作し続けている。

この人については巨匠ゆえ語られる多くの賛辞、評価を聞くが、そんなことを全く知らなくても、初めて聴いた方なら誰でも受けるであろう衝撃がある。他の誰とも違う音そのものである。

一音一音に強弱がつけてあるような抜群のトーンコントロールに音を伸ばしたり短く切ったりする技術が独特かつ精緻で、エフェクターなどを駆使して、かなり作りこんだものではあろうが、この音そのものが彼の唯一無二の個性を語ると共に、巨匠たるゆえんともなっている。これはクラッシックギタリストとも違う方法論である。

近年ではパコ・デ・ルシアやロサンジェルス・ギター・カルテッドのメンバーらとも競演を果たしているようだが、彼のこの音がある限り誰と競演しようと決して見劣りするようなことはないだろう。

また、今や彼を語る時に決して外せない彼にとってのレギュラーチューニングであるDADGADチューニングと共に彼の代名詞ともなっていた、ローデン・ギターを、最新作ではケヴィン・ライアンに持ち替えているが、相変らずの美しい音で、彼の完成がそのまま音楽になっているような素晴らしい作品である。
ちょっと作りこみすぎたような感じもしなくはないが、ローデンとは違った味わい深い音である。でも個人的にはやっぱりローデン時代の方が好きかな。

さて、冒頭の「INTUITE」は彼にとってはじめてギター一本のみで制作したアルバムである。

テクニックも素晴らしいし、音も美しい。美の極みともいえる作品だ。これは中身をどうのこうのいうより聴いてもらう他ない。そしてこの美の極致ともいえる作品を堪能してもらいたい。

いくら凄腕のギタリストでもテクニックだけでこれほど長く人を惹きつけておくことはできない。
やはりこの作品のように楽曲のクオリティが高くなくては。
そういう意味でもこのアルバムは音、テクニック、楽曲いずれも非の打ち所のない掛け値なしの最強の作品である。

また、,簡単そうに聴こえる曲でも、彼独自のタイム感があり、それが各楽曲をより複雑にし、また深みを与えている。私などは、この作品もタブ譜も作られてはいるが、多分譜面を見ただけで圧倒されそうで、なかなか入手しようという気にはなれないでいる。(こういうの多いなぁ)
(06.04.11)

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