NO20 マイケル・ヘッジス   「Ragamuffin」


私にとっては「ANJI」と並んで、思い入れの大きい曲です。何度この曲を聴いたか分かりません。この曲を自分で弾くなどと大それたことは考えたこともなかったのですが、最近譜面なども手に入るようになり、ほんのさわりだけでもヘッジス気分を味わいたいと思いチャレンジすることにしました。

この曲が生まれたことによりギター音楽がそれ以前から一変したといっても過言でないほどのエポックメイキング的な曲で、特に日本での人気が高い曲でもあります。
ヘッジス奏法が凝縮されたようなトリッキーなプレイが随所に出てきますが、「曲ありき」というだけあって、必然性を感じます。宝石を散りばめたような美しい曲でもあります。

それにしてもよくもまあこんなアイデアが浮かぶものだと驚かされます。常人はずれの感性をもつヘッジスの面目躍如といったところで、大勢の彼のフォロアーが彼を追い越せていないと言われるのは分かる気がします。
当時から、ライトハンドタッピングなどのいわゆるヘッジス奏法といわれる奏法のほとんどは瞬間芸的ではあるがエレキギターなどでもう一般的にに使われていたとはいえ、これをアコギで使い、曲構成の一部として効果的な使い方を始めた功績は揺るぎのないものと言えるでしょう。

今手元に作曲家・ギタリストの南澤大介氏の採譜した楽譜がありますが(ギターマガジン23号<ソロギターのしらべでも同じ譜面あり>)、この通り弾いても肝心なサビの箇所はどうも感じが違ってる様な気がしてしっくりいきません。ソロギでは南澤氏の音源もあるので譜面はかなり正確なはずなのですが。ただ、私のように感じている人は少なくないはずです。

曲名の和訳も諸説あるようです。私は日本語訳より、原題の語感の方に惹かれているので訳にはさほど興味ありませんが、こんなところでも神秘性を高めています

もっともこの手の曲は自分が耳にした感じと、弾いた感じをどう近づけるかが大事だと思っていますから、譜面にこだわる必要はないと思います。自分なりに弾いてしまえばいいと思っています。

さて、この曲の最大の難関はいうまでもなくサビの部分です。まず、どうやって弾いているか分からない。譜面を見ても分からない。私の場合は曲自体への思い入れが大きい割りには弾くことにはそんなにこだわりがないので、かなり適当に弾いています。というか弾けません。

サビの箇所以外も右手も左手もかなり変則的な運指となるアルペジオやアイデアに富んだライトハンドタッピングの使い方などかなり戸惑うと同時に慣れないと難易度も高めに感じると思います。カポは使いませんので、弦高が高いギターだと、かなりきついと思います。しかし、ある程度弦高が低くて、サビの部分をしっかりコピーできれる方は意外に簡単だと感じるかもしれません。
フィンガリングテクニックだけでなく、曲想をつけることも難しいです。むしろこっちの方が私には難しく感じます。ただ譜面を追うだけなら初心者でも可能ですが、曲として成り立たせるためには相当な聴きこみと弾き込みが必要になってくるはずです。
結局私の場合、例によって暗譜した段階で満足してしまって、あまり練習しなくなってしまいました。

ちなみに映像を見ると(もちろんスタンディングでマーティンD-28をかかえていましたが)、サビに入ると同時に足を上げて動き回る(踊っている?)姿はかっこいいの一言。アルペジオなどを弾いてる時も手がとにかくなめらかに動いていて魔法を見ているようです。彼が単なるトリッキーなギタリストでなくフィンガーテクニックも十二分に有したギタリストであることが分かると思います。
まさにオーラが漂っているようでした。一度ステージを生で見たかったです。
派手な奏法だけでなく、パフォーマンスという点でもヘッジスの後進へ与えた影響は大きすぎます。

ヘッジスを追及したい方はこんな素晴らしいサイトがあります。とても有名なサイトですが、画像もありますので参考になると思います。
(05.11.25)
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