NO16 岸部 眞明   「SMOKER」


個人的なことですが、私は半年と少し前まで誰もが認めるヘビースモーカーでした。喫煙歴は20年にもなり、最初の10年間は一日一箱、残りは一日二箱吸っていました。それが特に健康を害したというわけではありませんが、思うところあって、禁煙をしてみたのです。

禁煙してみると分かるのですが、確かにタバコが吸えなくてイライラするというのはありますが、むしろ今まで当たり前にしていた習慣をやめることがきついと感じます。日々の習慣をやめるということはどんな小さなことでもストレスを感じるものです。人それぞれいろいろな習慣を持っていて、例えば顔を洗ったり歯を磨いたりと、当たり前のようにやっていることがあるのですが、喫煙の場合、私は一日平均30回、二十年間行っていたことになります。
電話を切ると一本、ゴハンを食べ終わると一本とか待ち合わせの間に一本とか特に体がタバコを欲していない時でも何かの区切りにはタバコに火をつける習慣になっていたわけです。この体に沁み込んだほとんど癖ともいっていい習慣をやめるのはかなりの精神力を必要とします。多くの人が喫煙を試みては挫折するわけです。ダイエットなんかも同じでしょう。

しかし、禁煙はただ我慢するだけでなく、やめることによるメリットもあります。健康と経済的なことですね。一旦辞めてしまえば、ダイエットのように生涯ちょっとづつ我慢を続けるということもないでしょう。

で、今のところ禁煙は順調にできています。もう半年以上たつのでタバコを吸いたいと思うことはありませんが、外食しに行ったときや手持ち無沙汰の時、ストレスを抱えている時などにはタバコに火をつけたいと感じる時があります。
特に体調がよくなったと感じることもなく、また太ってしまったというようなこもないかわりに、禁煙が成功したという実感もないのが現状ということでしょうか。

さて、前置きが長くなってしまいましたというか長すぎ・・・。そう、この曲はまさにそんな禁煙のストレスを感じている時、タバコを吸っている自分に思いをはせ、軽いナルシズムを感じながら練習を開始したのです。

さて、この曲はゆったりした曲ながら難易度は高めになると思います。
左手はレギュラーチューニングでも岸部の曲の多くがそうであるように、かなりストレッチしなければいけない箇所が頻繁に出てきますし、右手のコントロールもしっかりと行わなければいけない曲です。

右手も左手も気をつけながら弾いていると必然的にミスタッチが多くなって、逆にストレスが溜まり、タバコが吸いたくなって・・・というさえないオチまでついてしまいそうです。。

ただ、一音一音しっかりと音を出そうとするため、この曲を弾いているときはギターの本来の音を比較的出せている気がします。もちろんCDとあわせて弾いてみると全然うまく弾けてないのですが。

この曲を収録した「GROWING UP」は季節あるいは人生といってもいいかもしれませんが、そういったものを直接感じさせる曲の間に自分の姿を投影させたような曲を挿入するといった構成になっているように感じますが、今の自分自身の姿を容易にシンクロさせることができ、私にとってはとても共感できる名盤です。
その中で、「SMOKER」はちょっと目立たない曲だなと思っていたのですが、実際に弾いてみるとシンプルながらとても味わい深い作品だと感じます。

かなり練習はしていると思いますが、ミスタッチが多くてなかなか弾きこなせませんが、こんな曲がある程度弾けるようになれば、上達を実感できるのかもしれません。

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