ＮＯ３６ ジャック・ストッツェム
| お勧めＣＤ | ＣＬＥＡＲ ＮＩＧＨＴ |
| ＩＭＰＲＥＳＳＩＯＮ | 1959年、ベルギー生まれ。 レギュラーチューニング以外はほとんど使わないらしい。 指にはサムピックの他フィンガーピックをつけてプレイしており、それだけに音は硬めでクリア。フィンガーピック使用は細かいフレーズやトーンコントロールは難しそうだというイメージを持っていたが、彼のフィンガリングは正確かつスムースで指と一体化している。テクニック的には申し分ない。作曲のセンスも素晴らしく、非常に高いレベルでバランスがとれたギタリストといえるだろう。 反面、強烈な個性を持ったヨーロッパ出身のギタリストの中ではやや目立たない印象もを与えてしまうかもしれないが、変な癖がない分誰にでも受け入れられそう。きわめて正統派で私はかなり好きなタイプのギタリストである。 日本にも中川イサトの招聘などで何度か来日している。ライブの写真を見ると立って演奏しているようだ。正統派のフィンガースタイルギタリストとしてはかなり珍しいだろう。 お勧めするＣＤは彼の作曲の能力、ギターのテクニックを分かりやすく伝えられる作品である。ギターを重ねたアンサンブル作品もまさにプロフェッショナルメイドでよくできている。分かり易くＧｏｏｄ Melodyだが、キャッチー過ぎず飽きのこない、聴けば聴くほど味の出てくるような１１曲。 ギターを弾かれる方はきっとコピーしなくなるであろうから、譜面つきのＣＤも出ているようなのでそちらの方を求めてみるのもいいだろう。 簡単ではないだろうが、太刀打ちできないというわけでもなさそうなので、いいトレーニングにもなるだろう。 とにかくずっと聴いていられる聴いてよし弾いてよしの好盤。こういう曲を楽器店の試奏時にでもさりげなく弾けたらカッコいいだろうなぁ。 （06.1.11） |
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