CD | サウス・ウインド |
IMPRESSION | 日本ではめずらしく、ケルティックを専門にするギタリスト。 8歳の時からクラッシックギターを始めたという経歴からするとかなりのテクニシャンだろうというのは想像に難くないが、テクニックを前面に押し出すタイプのギタリストではない。 普段はバイオリニストの平野有紀さんとROOTSというユニット名で活動しているとのこと。 個人的にはアイリッシュがとても好きなので日本で彼のようにケルティックを専門にしているギタリストの出現は嬉しい限りだが、世界中にアイリッシュ音楽を演奏するギタリストはいるが、それぞれの国のギタリストがそれぞれのルーツを背景にアレンジをしているのは面白い。 例えばエル・マクミーンのケルティックはとても開放的に聴こえるしフランコ.モローネはカンツォーネのような哀愁がある。 そしてこの天満さんはやはりとても日本的なアレンジだ。 もっとも彼の場合はかなりそれを意識している部分もあると思えるのだが。 アレンジは大抵の場合、音の頭をコードで、メロディの間をアルペジオで埋めるというシンプルなものになっているが、ボイシングがダイナミックで迫力あるアレンジが特徴だ。 普段はバイオリンとのデュオで演奏しており、ソロと同じアレンジであろうからその辺り音負けしないように考えられているものだと思う。 ケルティックの場合大抵の場合シンプルなコード構成だったりするが、雰囲気を出すのは意外と難しくて、そこにそれぞれの個性が発揮されるのだろうが、簡単に見えてもかなり考え抜かれたアレンジになっていると思われる。 上記に紹介している作品は’07初のソロ作品で、バイオリンとのデュオ数曲以外は無伴奏ソロ作品。 スチール弦ギターのみを使用しているが、クラッシックを基礎としているだけあって、メロディーをアポヤンド、アルペジオはアルアレイでと弾き分け、開放弦の使用も最低限にしていてとても美しい音が印象的だ。(スチール弦の場合はナイロン弦ほど開放弦と押弦との音の違いは出ないからその辺りは定かではないけど。) まだ若く確かなテクニックを持っているにも拘わらず、テクニックを聴け的なものは皆無で純粋に普段通りのパフォーマンスが作品になった感じで余分な力の入っていないとてもいい作品。 TABレーベルからのリリースなので手に入り易いと思われるので、これを機会に是非ジャパニーズケルティックを聴いていただきたい。ケルティックha音楽そのものが素晴らしく、多くの人が郷愁を感じるメロディーでもあると思うので癒されたい人には特にお勧めです。 (11.05.28) |
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