NO54 ティム・スパークス TIM SPARKS

CD One Strings Leads to Another
IMPRESSION アメリカのフィンガーピッカーの登竜門ともなっている全米フィンガーピッキングコンテストの'93年の優勝者。つまり凄腕のフィンガーピッカーというわけだが、私は彼の作品を聴く時、他とは違った独特の感性を感じてしまう。

もちろん世に出ているプロギタリストたちは全て個性的であるのだが、彼の場合は言葉では上手く表せないが、天才肌チックというか・・・。
といってもシュールだとか、アヴァンギャルドだとかという難解で一部にしか理解されないような音楽ではない。むしろ誰にでも聴き易い良質のインスト作品なのである。
彼の作品をもっと集めてみたいと思わせるギタリストである。

なら十分聴きこんでから書けという話もあるが、まだ掲載したいギタリストたちがたくさん控えているので・・・。

そんな彼の音楽をより深く理解するには実際に弾いてみるのが一番と、「ギターマガジンVOL9」に掲載されていた彼の出世作ともいえる「くるみ割り人形〜こんぺいとうの踊り」に挑戦してみようとしたものの、最初から左手の凄まじいストレッチであえなく断念してしまうという苦い体験をしてしまった。
が、そのことにより更に彼のテクニックの凄まじさを目の当たりにすることとなった。

さて、推薦CDであるが、テクニカルでかつ音楽性の豊かさを感じられる素晴らしい作品である。

親指のベース音以外はシングルノート中心でなんと不可思議な音の構成になっている曲があったり、とても凝った個性的なアレンジが目立つ。
6.「En So Quero Em Xodo」にいたっては8分半に及ぶスケールの大きい大作でこの作品集の核になっている。

テクニシャンであることは言うまでもないだろうが、それにしても一言言いたくなる惚れ惚れするようなテクニックである。
そして自らの傑出した技術に決しておぼれることのない、探究心や向上心がこんな充実した作品を生み出すのだろう。

決して簡単に真似できるものではないとは十分知ってはいるが、腕を磨いてまたいつかチャレンジしてみたい。
(06.09.17)

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