NO63 トニー・ライス

CD THE BLUEGRASS GUITAR COLLECTION
IMPRESSION 現代グルーグラス最高のギタリストといえばこの人、トニーライスだ。

私は昔実はクラッシックマンドリンを弾いていた時期もあって、その時はマンドリンの音が聴こえているものなら何でも気になっていた。
マンドリンが使われる音楽というのはそんなに多くはないので、自然ブルーグラスというジャンルに興味を持つようになっていた。
当時は、エレキギターもかじっている頃で早弾きにはかなり心惹かれていた頃でもあった。
最初友人に教えてもらって聴いたブルーグラスはクラレンスホワイトやトニーライスなどであったのだが、エレキでも早弾きは難易度は高いのにアコギでこのスピードはちょっと信じられないなと。

間奏で何小節かを早く弾くのではなく、まあ言ってみればリードを弾いている間は全て16分音符なのだから、驚くのも無理はないだろう。まして当時はアルディメオラやジョンマクラフリンなどの存在など知らなかったのだからなおさらだ。

マンドリンだってその頃競ってチャルダッシュなどを練習したものだが、グルーグラスの奏法の難しさは身をもって理解しているつもり。フィドルなどでも同じだろう。ちなみにその頃マンドリン用で使っていた鼈甲製で縦長のハート型をしていたピックは確か一個250円ほどで、今にしてみれば破格の値段だが、当時はそれでも高価で、マンドリンでトレモロなどやっているとすぐ削れてしまうので、同じようなサイズのスティーブルカサーモデルのプラスティックピックで代用したりしていた。

前置きが長くなったが、非常に高い演奏能力が必要とされるこのジャンルで長年にわたりトップギタリストとして君臨するトニーだが、マーティンD−28を使用していることでも有名。
クラレンスホワイトが使っていたギターが偶然が重なりクラレンスの後継者であるトニーの手に渡ったというのは運命の妙である。

写真を見ると彼のD−28は今のD−28とは随分違って見えるが、リペアなどでかなり手を加えているようである。経年によりかなり汚れているがクラレンスやトニーと共に年を重ねたギターは貫禄十分である。

そして、音の方もさすがに凄い。私の若輩者のD−28と比べるべくもないが、数小節コピーしてみると低音の方は似てないと言えなくもないが、中高音の方は比べること自体恥ずかしくなってしまうような・・・。
彼のマーティンは良質の材を使い、弾き込まれ年を経ているD−28の最高峰といっても過言ではないものなのでいたしかたあるまい。それにしてもマーティンフリークたちが理想とする音がまさにこの音であるのだろう。

推薦するCDはコンピレーションアルバムだが、フィドルにマンドリン、バンジョーそしてギターが交互にソロをとる典型的なブルーグラスセッションというべく作品を集めたもので、テクニックや楽器の音そのものも楽しめてしまうお得感一杯の作品だ。

ただし、ブルーグラスはブルースなどと同じで結構シンプルなコード構成なので、いきなり聴いてしまうとどれも同じような曲に聴こえてしまうかもしれないので悪しからず。

マーティン好きの人やフラットピックでギターを弾く人には是非聴いてもらいたい。音テクニックともこれ以上のものにはそうお目にかかれるものではない。
コピーもシングルノートが中心なので、それほど難しくはないだろう。
現実に弾くとなると一筋縄ではいfというかほとんど無理だが。
それにしてもいい音するなぁ。
(07.04.15)

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