NO77 トレース・バンディ

CD O NIGHT  DRIVE
IMPRESSION ’77年、アメリカ出身の若手ギタリスト。
’08年に初来日している。自身のレーベルにHONEST NINJA  MUSICという名前をつけるなど日本通であるという。

両手タッピングなど若手ギタリストらしい奏法も使うが、何と言っても彼を特徴付けるのは、複数カポタストを使用した奏法だろう。

あらかじめ複数のカポを装着し、演奏中につけたり、はずしたり。映像を見てると極自然にこれらを行うのだが、冷静に見れば摩訶不思議。

カポをつけ外すことにより転調する程度なら分かるが、どうやらパーシャルカポを使用しているようで、高フレットにカポを装着している時でも低音弦を生かせるようにしているようだ。

何とも面白いのは1,3,5フレットにカポを装着した状態から始め、演奏中に5フレットに装着していたカポをヘッドにはさみ、今度は1フレットに装着していたカポをまた5フレットに付け替え、3フレットのカポを1フレットにということを当たり前のように延々繰り返しながら、演奏するところ。
彼がやっている特殊な奏法とはウラハラに、聴こえてくる音楽は至って普通なので、映像を見てないとこのようなことが行われているなど気付くことはないだろう。

確かに特に高フレットにカポを装着すると低音弦が十分生かせないのでいいアイデアともいえるが、曲によっては自分の指が不足する場合はもう一人が彼の不足分を押弦するなどピアノの連弾のようなことも行うらしい。ここまでくればもう大道芸?

DVDが付属された作品もあるので興味ある方はまずは彼の妙技をご覧いただければいいかと思う。

私のほうとしては時期も時期なのであえて表題のクリスマスアルバムとさせていただく。
特にクリスマスに思いが強いということはないのだが、私、実は無類の企画モノ好き。

クリスマスアルバムとか好きなアーティストのカバー集など(時には好きでなくても)を見つけるとアーティストにこだわらず手にとらずにはいられないのである。

クリスマスアルバムといえばあまり聴いたことのない曲ばかりというのが意外に多いものだが、この作品は比較的有名なクリスマスソングが並んでいるのではないかと思う。

アレンジは拍子抜けするほど普通で特殊奏法ばかりに目が行ってしまうわけだが、このアルバムではもう一つの彼の正統派フィンガースタイルギタリストとしての姿が見える。

今年は景気も悪いということなので、クリスマスはこのような作品BGMにしてゆっくり家で過ごすというのはいかがだろうか。
(08.12.21)

戻る
















SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送