NO34 吉川 忠英
お勧めCD | ARROWS |
IMPRESSION | これまでに数え切れないほどのアーティストと数え切れないほどのライブやスタジオワークを行ってきたサポートギタリストの草分け的存在。ちょっと昔聴いた曲で流れていたギターの音は彼の手によるものだったというのも多いはず 。 近年はソロ活動も積極的に行うようになっており、ソロアルバムの制作だけでなく、他アーティストとのコラボや企画ものにも自分の名前を冠した作品などもリリースしてきている。ソロのライブも全国中をまわっているようである。 また、ギター雑誌にもコラムを連載したりもしているので彼のことを知った人も多いかと思うが、ソロ活動やサポート活動、アレンジから文筆まで活動の幅は広い。個人的にはそのコラムで、私が昔ファンだった瀬戸龍介というアーティストと同じバンドのメンバーであったということを知ってちょっと親近感を持ったりしている。 ソロ作品では彼もセッション系のギタリストの多くがそうであるように、どうしても物足りないものを感じてしまわないでもないが、反面結構気に入ってたりもするから不思議なものだ。 「ARROWS」でもテクニック的に特別なことをしているわけではなく、音数もどっちかというと少な目。アルバムのコンセプトである、吉川が彼の人生そのものともいえるギターを目の前で弾いているように、とうい通り、まさに語りかけるように爪弾いているようだ。そして、彼のギターとギターに対する愛情のようなものも十分伝わってくる。 アルバム全体でも30分くらいと若干短めながら、どの曲もとても耳障りがよくギターの美しい音が堪能できる。自作もどれも佳作で、スローテンポながら決して重たくなっていない。アレンジものもきわめて正統的なアレンジで知っている曲が知っている通りに流れてくるという感じで、逆に新鮮に感じたりする。いい意味で耳に残らないので、寝酒を呷りながら聴くには丁度いいんじゃないかな。 海外のギタリストの作品を多く聴いていると、日本はアコギにおいてはまだ後進なのかなと思わされてしまうが、そんなテクニック至上とは対極にあるような作品でもある。しかし、そんなテクニックが前面に出ている作品を長く聴いていられるかという問題がある。 結局のところ、常に傍らに置いているものとはこのような作品なのかもしれない。 (05.12.02) |
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