NO67 わたなべ ゆう

CD Letters to Parents
IMPRESSION ’80年生まれで若手の台頭著しい、フィンガーピッキング界であるが、彼もその一人。’06年のモリダイラフィンガーピッキングデイの優勝者でもある。
14歳の時にギターを始め、現在はバンド活動と平行して、ソロ活動を行っている。

上記コンテストに優勝してからは、ライブ活動だけでなく、雑誌で取り上げられたり、他ジャンルのアーティストとの競演なども行っているとのことであるが、彼の活動拠点の大阪で、未だに路上ライブも行っているという。

彼のような年代にしてはめずらしいかもしれないのだが、非常にオーソドックスな奏法である。路上でライブを長く行っているためか、とても強いピッキングで一音一音大事に弾いている感があり好印象。
生意気なことを言わしてもらうなら、、メロディと伴奏部が同じような音量になりがちであるので、そのへんのメリハリがもっときいていればと思う。

技術的にも作曲、アレンジも既にある程度完成されたようなところがあるのだが、意識はしていないのかもしれないが、一見すると曲調やスラーのかけかたなど岸部眞明のようなイメージを受けてしまう。
それだけに今後はより強いアイデンティティの確立が期待されるところである。ただ上手いだけとか、いい曲が書けるだけというだけではもう既になかなか目立たないというレベルに日本のアコギ界もきていると思うから。

表題作はかれの2枚目のアルバムからだが、彼の性格が現れているような力強いピッキングの中にも優しさがあふれているような好盤。
とても日本的な情緒に満ちたものでもあり、作品の最後に配されている「僕の日記」のあとには隠しトラックのように、懐かしい童謡のアレンジがあったりと最後まで心休まるような、そんな作品となっている。
日曜の夜に焼酎を飲むときのBGMとしては最適である。

それにしても、この若さで二作目にしてはよく出来ていると感心してしまうのだが、録音もよく出来ていて、そういった意味でもあまりアマチュアくささのようなものを感じない作品になっている。
彼以下の世代にはなんだか独特の物怖じしないようなところがあって、そんなところがいい風にでているのかな。

ともあれ、彼らには今後もっともっと活躍して欲しいし、期待するところ大である。次回作も更に大きくなった姿を見せて欲しいと思うばかりである。
(07.09.24)

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