第五回 ライブレポート

赤崎 郁洋(05年 夏)


去年の夏のことを今頃書くのもどうかと思いますし、記憶もあいまいなところがあるので薄っぺらい内容にはなりますが、一応記しておきたいと思います。

福岡は赤崎氏の地元でもあるので、ライブハウスには今まで見たことがないほど大勢が詰め掛けていました。私はもちろん彼のライブを見るのは初めてでしたが、まずそのいでたちにびっくり。
髪は茶髪(というか金髪)でつんつんに立たせてあるし、衣装はジーンズにタンクトップ。これまで見たアコギのギタリストのイメージとは全然違っててまるでパンクロッカーという感じです。
足台もギターケースを横に立ててその上に足を置くというラフなスタイルです。これはなかなかかっこよくてさまになっていました。

さて、ライブの内容ですが、新作「rapsodia」をメジャーレーベルから発表直後のライブだったので、そのアルバム中心にしての選曲です。
そして師匠である小松原俊から譲りうけたというアーヴィン・ソモギを抱えての登場です。

私が見たライブでは初めてだったのですが、途中で2曲歌を歌うというのがありました。曲はボブ・デュラン他で有名な「風に吹かれて」と「フォーチュン」というディープパープルか誰かのナンバーです。
これがまた驚くほど歌が上手くて、ボーカリストとしてもかなりの力量です。

ギターのほうはというとさすがにモリダイラ楽器主催のフィンガーピッキングコンテストの第一回の優勝者だけあって、テクニックは抜群。曲のセンスももちろんですが、この人の場合この際立ったテクニックなしには語れないでしょう。
特に大リーグ、マリナーズのイチローからインスパイアされて作ったというアップテンポの「AREA 51」や、ちょっとクラッシックの名曲「アストリアス」を彷彿させるような、スパニッシュテイスト溢れる「via Andalusia」はかなりの難曲で後者でのバンジョーなどで使われるロール奏法を自由に操っての早弾きは圧巻です。
気の遠くなるような長い時間彼が練習を積んできたことが想像されます。

その他ギターにストローを挟んでの演奏など奇抜なことをやったりもしますが、音楽そのものや奏法はきわめて正統的。特殊奏法とかもあまり使いません。

MCの方は上手いと言うわけではないのでしょうが、所々で笑いを取るなどこなれた感じがします。ステージングもサポートギタリストとしてもかなりの数をこなしているだけあって堂々としたものです。

最後になりますが、冒頭に書いたような見た目とは反対にかなりの好青年であり、ライブの開始前や開始後などにテーブルに回って自ら気さくにお客さんに話しかけたりしてましたのが印象的でした。

テクニックは素晴らしいし、作曲のセンスもいいので、今後の活躍を楽しみたいギタリストがまた一人増えました。
(06.03.24)

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