岸部眞明ライブin広島


広島に行く用事があり、丁度岸部氏のライブがありしかも私が泊まることになっているホテルの近くだったので、すぐ予約を入れました。

広島はOTISというライブハウスで行われました。一見普通の喫茶店のようで、さほど広いわけでもありませんが、当日は人いきれで超満員。一度座ると身動きが取れなくなってしまうほどです。福岡ではなかなかこうはいかきません。広島ではアコギはさかんなのでしょう。

ライブ自体も久しぶりだったので、楽しみにしていましたが、実際は予想以上に素晴らしく、楽しいライブになりました。

ライブの一曲目は「HAJIMARI」から。ライブ開始直後はちょっとミスタッチがあったりもしましたが、某テレビ局の番組で音楽を担当し、その番組で使われた曲が(「奇跡の山」)中心の選曲になっています。

合間に「アコギでエリッククラプトン」という企画作品で参加した曲などアレンジものなども数曲演奏。
岸部氏のアレンジ作品はとてもオーソドックスなアレンジすぎてもう少し冒険があってもいいかなという印象を持っています。
自作曲ではかなり作りこまれたアレンジが多いだけに、ちょっとこのへんは物足りない感じもしますが、今年はアレンジアルバムを作るといっていましたので、期待したいところです。その折には是非、「オブラディオブラダ」もいれて欲しいところです。

二部構成で、一部はトークも多く、プライベートの話などもされていて、とてもMCも楽しかったです。ギターを始めたころから6〜8時間も練習していたとのことで、こういう豊富な練習量があってこんな演奏ができるんだなと納得。

一部の最後の曲は「SONG FOR 1310」。迫力も凄くて鳥肌が立ってしまいました。

今回のライブではゆっくりとした曲が比較的多かったのですが、フェイドイン、フェイドアウトする時のボリュームコントロールが抜群で、一曲ごとにぐいぐい惹き込まれていきます。私以外の聴衆も同じ印象を持ったような雰囲気を感じました。

また、メロディーとコードワークの音量、音質の差を意図的につけてあって、まるでクラッシックギタリストのような音の出し方です。音も美しいし、テクニックも凄いです。
やはり彼は日本を代表するアコギストであり、世界レベルのギタリストであるということを再確認しました。

一部二部とも一時間強くらいで、福岡で見たときより長い演奏時間だったような気がします。

二部はトークは少なめで演奏が中心。今まで発表したアルバムやまだ曲名もついていないような新曲など盛りだくさんでじっくり演奏を堪能することができました。

アンコールは一曲目が私も練習した「ATHLETES」。これは本当に凄かったです。CDで聴くものとはスピードが速くリズムも変えていましたが、とにかく正確で、音の洪水が迫ってくるような迫力でした。まあ、私の遊びのようなアスリートとは全く違うのはともかく、その完成度はまさに衝撃的。本当に感動しました。

そして最後の曲は「雨降る窓辺で」。
この曲はラインを外し、生音で演奏してくれました。
私は常々ラインを通した音というのはどんなに作りこんでも生音とは違い、どんなギターでも、かのアーヴィンソモギですらもラインを通してしまうとそのよさがもう一つ生かされない気がしています。

そんなことで、一度岸部氏が愛用するウォーターロードの生音を聴いてみたかったので純粋に嬉しかったです。
音はさすがに小さかったのですが、とても木のぬくもりを感じる暖かい感じがし、かつ芯のある音で最後を飾る曲とマッチしていました。

今回はギターのことをほとんど知らない人と一緒に行ったのですが、とても気に入ってもらえ、特に「ATHLETES」と「SONG FOR1310」は驚きと感動があったようです。
ギターのことに興味を持っていない人を惹きつけることができるということは、テクニックもそうなのでしょうが、やはり楽曲のセンスが素晴らしいということでしょう。どれだけテクニックがあってもそれを生かす曲がなければ感動を与えることはできません。

その意味でも岸部氏はその両方を持った類まれなギタリストといえます。またライブに行ってみたいと強く思いました。
(07.02.25)

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