ラリビーが来た!


今年に入って弦高の高いD−28より更に高くて弾きづらいアリアに代わるギターを探していたのですが、このたびついにその代替ギターを入手しました。
それが表題のラリビー。
OM−03MHというモデルです。

たくさんのギターを試奏した結果、当初フォルヒかモーリスのいずれかにと考えていたのですが、家の近くにある某有名ユーズドショップに立ち寄った時このギターに出会ってしまったのです。

そもそもラリビーを置いているショップは福岡ではほどんどないので、冷やかしのつもりでちょっと弾かせていただくことに。
ギターを手にして驚いたのはそのプレイアビリティの高さです。弦高が低くてまるでエレキギターを弾いているような感覚ですが、しっかりテンションはあってとにかく弾き易いのです。弦高の高さに悩まされつづけていたので、これには一瞬にして惹きつけられてしまいその場でレジへ。
弦高はもしかしたら、購入時調整していたのかもしれません。その時は弦高が限界まで低く設定されていて、6弦あたりは強くピッキングするとバズってしまうほどです。もしかしたらこれが手放した原因かもしれません。
これは多分弾き込んで行けばある程度解消できると思ったので特に気にしませんでした。
ほとんど衝動買いでした。

ギターを入手する条件として@OOOサイズAオール単板で、サイドバックはマホガニーB弦高が低く弾き易いもの
ということを考えていました。
そういった点からいってこのギターが当てはまるものはABのみです。(Aは購入時には分かってなかったのですが。)
にもかかわらずこのギターを選んだのは、今まで私が弾いたギターの中でダントツに弾き易かったからに他ありません。

元々サイズや材についてはそれ程こだわりがあったわけではないので、弾き易さだけで選んでしまったといっても過言ではありません。それと値段ですかね。

これまで何本も試奏した結果分かったのは今回私が用意した予算程度では音については期待しすぎてはいけないということです。もちろん、ギターは弾いていけば音は変わっていく可能性がありますが、購入時にそれを判断することは難しいですから、試奏の瞬間で言えばさほど触発されるような個体に出会ったことがこの価格帯では残念ながらありませんでした。

そういう意味では音はどうでもよかったとはいいませんが、それ程重点を置いていなかったのです。おかげでかなり予算を下回るものを結果として入手することになりました。添付されていたギャランティーなどから見ればどうやら購入して1ヶ月経たずに手放したらしいのですが、キズ一つなく新品同様なのですが、それでも定価の3分の1程度です。

同じユーズドでも同じ場所に置いてあった80年代製の焼けてクラックやキズのたくさん入った古ぼけたD−28は定価の半額程度、並行輸入品の7〜8割くらいの値がつけられていたことを考えれば、かなり割安に感じます。同時にマーティンのブランド力の凄さを思わずにいられません。多分ギター専門店ならこれほどの差は出ないでしょう。

購入時、は衝動買いゆえ、スペック等については何も分かっていなかったのですが、またギター専門店でもなかったため、そういった情報もほとんどないままの購入となったわけですが、あとで調べると
スペックは
表板 スップルース単板
サイドバック マホガニー単板
ネック マホガニー
フレットボード・ブリッジ エボニー
といったところです。

見た目はシンプルで地味そのもので、ポジションマークも小さなドットが控えめに置かれているだけです。ラリビーといえばヘッドの豪華なインレイという派手なイメージがあったりしますが、小さ目のヘッドにホワイトマーカーで書かれたようなLarriveeの文字があるだけです。バインディングも一本線が入っているのみで、塗装もサテンフィニッシュというのでしょうか、光沢のない仕上げとなっています。
目を引くのはベッコウ柄のピックガードのみといったところです。

OMサイズですが、正面から見たサイズとしてはD−28とさほど変わらない印象で、くびれが大きい分、D−28と比べると面積的には小さくなっていると思います。ただ、奥行きがDサイズと比べ一回り浅い感じで、体積としてはその分小さくなっています。重さもかなり軽くて扱い易いです。

実は購入して既に数ヶ月が経っており、やっと音についても特徴がつかめてきたので、音の印象について記しておきます。

よく言われるマホガニーの特徴でもある明るい音ではあるのですが、あえて言うとちょっと芯のない軽い音という感じです。弦も何種類か使ってみたのですが、キラキラ感のあるフォスファーやコーティング弦よりしっとりとしたブロンズ弦の方が私は合っているように感じます。

まあよくいっても可もなく不可もなくといったところでしょうか。価格相応ではあると思いますが。
ただ、今のところ残念ながら数ヶ月弾いてみた感じでは、これから音が変わっていくという潜在能力といったものはちょっと感じることはできません。

D−28と比べると形や材質から狙っているところまで全て違っているため比較に意味があるとは思いませんが、音はD−28の方がずっしりとしていて深みがあり、D−28の方が一日の長がある感じです。
OMの方は定価ベースでも1〜2ランク下に位置するためこれは妥当なところでしょう。
但し、どちらで弾いたらきれいに弾けるかというと、圧倒的なプレイアビリティを誇るOM−03の方に軍配が上がります。音が良くてもセーハも上手く押さえられないようではいい音は出せませんから。

あとペグですが、D−28がもう一つという面もありますが、こOMの方が確実に使い勝手がいいです。これはかなり以外でした。ペグについては他のギターがどうなのかといったことはよく分かりませんが、この程度の精度があれば十分です。

番外編でケースですが、純正のハードケースOMにもついてくるのですが、まあこれは必要最低限の機能のもので、マーティンの貫禄あるケースに比べるとこれはもうマーティンの圧勝といったところでしょうか。

チャレンジのところで私が練習している曲の難易度を紹介していますが、曲によってはOMで弾けば1ランクあるいは2ランクも変わって、つまり易しく弾けてしまうのです。
というわけで、最近ギターを弾く時はこのギターばかりになっていて、気がつけばメインのギターになってしまいました。
これはちょっとD−28がかわいそうなので弦高の調整に出したわけです。これでD−28の方も弾き易くなって戻ってくるはずですので、戻ってきたらまた両方のギターを弾き比べたいと思います。

今のところOM−03に対して特に不満は感じていません。懸念だった低音弦のバズも、弾きかたで解消されたのか、順反りしたため解消されたのかは分かりませんが、ほとんどでなくなってきました。

このギターも年数を経ていくと音も多少は変わってくるでしょうし、D−28同様愛着が増してくると思うので、大事に使い、このギターに負けないように腕も磨いていきたいと思います。
(07.06.18)

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