第二回 ライブレポート

打田 十紀夫(05年春)

福岡には毎年一回、九州ツアーの最初の場所として春頃にやってきているようです。
今回はなんと4本のギターを東京から持ち込んでのツアーです。ライブ中に打田氏からも4本のギターの運び方みたいな話もありましたが、ギター以外にも機材や着替えなどたくさんの荷物があったはずなので、運んでる姿も見てみたかった気もします。

ちなみに、ギターはモデルまでは分かりませんでしたが、アミスターのリゾネータギター、ギブソンの12弦ギター、クレセントムーンとモーリスのアコギです、多分・・・・。

ライブのほうですが、ライブ開始前からライブハウスのスタッフの方と談笑されていて、きわめてリラックスした雰囲気。客入りも福岡では多いほうではないでしょうか。
TABギタースクールの社長でもあり、アコギでインストをやる者の間では、知らぬものがいないほど有名な打田氏ですら、福岡での客数は20数名。そして、これでも福岡ではかなり多いほうになるはずです。アコギブームと言われて久しい昨今ですが、現実にはまだ、マニアの域を出ていないのでしょうか。

もっとも、打田氏のライブは確かにマニアックなものでもあります^^;)。
演奏する曲が氏のファンにはおなじみの、戦前のブルースをアレンジしたような曲が中心ですからね。アコギ好きでさらに戦前ブルースファンというのは、アコギもブルースも人気が定着してきてはいますが、まだまだその数は多いとはいえないかもしれません。

さて、ライブの内容ですが、特徴的なのはなんと言ってもMCが長い。そして、ギタリストとは思えないほど話が上手です。MCと演奏は同じくらいの時間でなかったかと思います。
社長業としての苦労話やライブツアーでの出来事など自虐ネタで笑わせるところなどは芸人顔負けです。もちろん氏のこよなく愛するプロレスやギターの話もたくさんあります。

演奏の方は曲ごとにギターを変えてのプレイです。リゾネータはスライドバーを使っていて、12弦ギターの時はフィンガーピックを使用していたのではと思います。巧いのは当たり前なのでしょうけど、特にスライドバーを使ってのテクニックには驚かされました。

氏の曲をコピーされた方は分かると思いますが、左手の運指が難しく、ライブでも左手はかなり忙しそうに指板を走り回っていました。タイトな指形での押弦にストレッチしてのアルペジオ、早いパッセージでのシングルノートの展開など、どの曲も難易度はそうとう高そうです。
ボディーを叩いて見せたり、ライトハンドタッピングを軽く見せたりといろんなテクニックも使って見せます。
出だしに失敗してさりげなく弾きなおす場面もありましたが、それはご愛嬌。間違いなく日本のラグタイムブルースギターの第一人者です。

打田氏はどうしても雑誌や教則本などでの活躍が目立つため、ギタリストというよりギター講師というイメージがあったりしますが、ギタリストとしても作曲家としても非常に優れていることがライブを見れば分かると思います。

MCが巧すぎて、これがギターのライブであることを忘れてしまいそうになったりしますが、終始リラックスした中、サービス精神いっぱいで心から楽しめるライブでした。

戻る















SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送